
エンジェル投資家になるための基礎知識
最終更新日 2025年5月20日 by tecstv
株式市場に上場している企業に投資したい時には、証券会社を通して取引を行います。
この流れで誰でも簡単に投資をすることができますが、未上場の企業に対して行いたい場合にはどのような流れになっているのが分からないという人も多いようです。
創業して間もない企業や未上場の企業に対して資金を供給する投資を行うことをエンジェル投資といい、エンジェル投資家になりたい人はその方法を学んでおかなければなりません。
創業してからまだ間もない場合、企業が成長していくためには資金が必要です。
目次
エンジェル投資とは
そのため資金調達をしなければならず、その方法の一つにエンジェル投資があります。
他にも銀行等の金融機関から融資を受けたり、国や地方自治体からの助成を利用したり、ベンチャーキャピタルから投資を受ける方法もあります。
なお、エンジェル投資では個人が企業に対して直接投資を行い、その見返りは会社の株式や債券を受け取るのが一般的です。
以前はエンジェル投資を行うためには少なくとも数百万円単位の資金を必要としましたが、近年では株式投資型クラウドファンディングも活発です。
株式投資型クラウドファンディングでは複数人が資金を持ち寄ることができ、一般の投資家でも少額から始められます。
ですから、以前よりもハードルはかなり下がっているようです。
個人投資家がエンジェル投資を行いたい場合
実際に個人投資家がエンジェル投資を行いたい時に用いられる方法は主に2つです。
一つは投資家マッチングサービスを利用する方法であり、登録すると出資を受けたい様々な企業の中から魅力的な投資先を見つけることができます。
マッチングを行う時には、投資家と経営者の間で具体的な出資額や投資家の出資に対してどのような方法で還元するのか等を、直接交渉して最適な方法を決めていきます。
この方法を採用する場合には出資する金額が最低でも100万円からとなっていて、少額で始めたいと考えている人には適しません。
少額で始めたい人にピッタリな方法なのが株式投資型クラウドファンディングであり、これは一人で企業に投資するのではなくて、クラウドファンディングを通して複数人で投資を行う方法です。
見返りには非上場企業の株式を取得でき、10万円程度からでも始められます。
エンジェル投資で儲けるための仕組み
せっかく始めるのなら儲けるための仕組みも知っておかなければなりません。
エンジェル投資家として有名な増田裕介も仰ってますが、未上場の企業に投資して見返りに株式を受け取り、その企業が成長して市場への新規上場やM&A等を実施した場合に、株式を売却することで大きなリターンが期待できます。
全てがそのような過程をたどるわけではありませんので、投資先は慎重に選ばなければなりませんし、業界の動向に関してもリサーチしておく必要があります。
株式を受け取る以外にも還元方法はあり、債券を渡したり売り上げの一部を支払ったり、一定期間ごとに固定額を支払う内容にする場合もあるようです。
これらは個人投資家と企業の間の話し合いで決定されます。
エンジェル投資家を始める場合に得られるメリット
エンジェル投資家を始める場合に得られるメリットはいくつかあり、もっとも重要なのが大きなリターンが期待できることです。
創業したばかりの企業やベンチャー企業が対象ですので、見込み通りに成長すればそれに見合ったリターンが得られます。
株式を受け取っていてその後に順調に成長すると、時に数倍から数百倍に膨らむこともありますので、リターンの大きさは魅力の一つです。
また、日本ではベンチャー企業への投資を促進するために、出資した個人投資家に対して税制上の優遇を行うエンジェル税制という制度があり、税金面での優遇を受けることもできます。
ただし、この優遇措置を受けるためには企業側と投資家側のどちらにもクリアしておかなければならない要件があるため、要件を満たしていないと該当しないことを覚えておきましょう。
他にも投資を行うことでビジネスの人脈を広げていけることは見逃せません。
これから活躍の場を広げていきたいと考えている人にとっては人脈は非常に大事であり、のちの財産になります。
エンジェル投資を行う際の注意点について
気になることもいくつかあり、利益が出るまでには時間がかかりますので、短期間で利益を出したいケースには向きません。
中小企業が創業してから5年が経過すると約6割が倒産したり廃業していることからも分かるように、リスクも当然あります。
投資を希望していてもできないケースもあり、投資家マッチングサービスを利用する場合には、最低でも100万円を用意しないとスタートできませんし、株式投資型クラウドファンディングでは少ない資金で出資できるようになっていても、投資家保護のために一定の投資経験や資金量がなければ利用できません。
気になることはいくつかありますが、潤沢な資金があって企業を見る目にも自信があるのなら、正しい選択をすることで大きなリターンが得られるチャンスがあります。
まとめ
特に投資中級者以上であれば、リスクを考慮しながらも利益を出せる可能性がありますので、まずはリサーチをしっかりと行って始めてみましょう。